平日テク選&テックテスト・イントラプレ検定会2021 リザルト 【ジャッジコメントあり】

平日テク選&テックテスト・イントラプレ検定会2021 リザルト 【ジャッジコメントあり】

令和3年3月19日に行われた平日テク選&テックテスト・イントラプレ検定会のリザルトになります。当日は、天気も良く、平日にも関わらず多くの方にご参加いただきました。

プレ検定会では、参加された方ひとりひとりに、滑走ごとにジャッジからコメントをさせていただきました。今後の検定の参考していただけたら幸いです。来シーズンに、テックテスト、イントラ検定を受ける予定の方は、経験豊富なジャッジからコメントを聞けるプレ検定に是非ご参加ください。

テク選は、非常にハイレベルで雪質に合わせたアグレッシブな滑りを見ることができました。今大会では、下記のようなジャッジングシステムを取り入れています。滑りの質が的確に反映されるジャッジングシステムでミスを恐れない積極的な滑りを見ることができたのではないかと思います。

ジャッジングシステム

今大会のジャッジングには、一人のジャッジが全体的に評価する従来の方式ではなく、個別の着眼点を持って項目ごとに評価する方式が採用されます。

具体的には以下の通りです。

  • ミスの有無などターンの安定性を評価するAジャッジ
  • 均一性などターンコントロールを評価するTジャッジ
  • ターンスピードを評価するSジャッジ

選手それぞれにとって、自分のどのポイントが評価されて、どのポイントが評価されていないのか明確になる点が非常に良いところだと思います。また、大きなミスがあった場合、Aジャッジは大きく減点されますが、TジャッジおよびSジャッジにはそのミスが反映されにくいシステムのため、たとえば完璧なトリックを決めた後にゴール直前で大転倒があった場合に、A=70点台、T=90点台という、これまでにない展開も見られます。

選手の立場から見ると、これまではミスをすると全体的に減点があり、滑走に対する評価がぼやけてしまうことも多かったと思いますが、新システムでは、ミスがあったかどうかは置いておいて、滑りの質が的確に反映されるため、有意義な評価に感じてもらえるのではないかと思います。

リザルト

プレ検定
ビギナー
女子
男子
エキシビジョン

ジャッジコメント

鷲尾浩一  Aジャッジ担当

今回のジャッジングの方法が通常のジャッジングの方法と異なり、今回は安定性(A)をみるということでしたが、大変難しかった。しかし、非常に面白く、今後いろいろな面白いジャッジングにつながっていくのかというのが個人的な感想です。コブに関して、それなりに深いコブであったので、ベーシック運動をつかってテールをスウィングさせる動きでは少し無理があったのではないかと思います。上半身の先行動作でダイナミック要素をうまく使った方がよりよい滑りができたのではないかと思います。

渡會那央 Tジャッジ

平日のやや人数が少ないエントリーにも関わらず、全体的にレベルが高く、特に女子のレベルが非常に高かったという印象です。また雪質に合わせ、エッジコンタクトが丁寧なのも印象的でした。男子は難易度の高い技術に積極的チャレンジしている様子が印象的でしたが、中にはリカバリーしきれずにバランスが大きく崩れたり、転倒してしまった方もいました。

均一性やターンコントロールという着眼点で見させていただきましたが、フリーライディングはターンコントロールも上手く、カービングクオリティの高い滑りにつながっている選手が多いと感じました!

ただその中でもバーン中盤でスピードが乗っている状況下でターンクオリティが下がり、スライドアングルが出て、ズラしながらノーズの方向を変えている様な滑りは評価が下がりました。

ミドルターンはレベル差が大きく出た種目でもありました。終始安定感を出し、かつ左右差をなるべく均等にし、落下と横方向への推進力のバランスが良い方に評価をさせていただきました。またターンピーク時のボードのたわみや荷重感を感じ、そのあと解放される際にボードが走るようなストレスの無い滑りができてくるとベース点が上がっていくと思います。その為にも谷回りの角付けのタイミングや量を積極的に作り、推進力をたわみに活かす滑りを期待しています!

ショートターンについては、フルカービングのターンクオリティを積極的つくれる方と回し込みを作りながら、スイング動作の上手な方とに大きく分かれています。どちらでも評価を致しますが、

より難易度の高いフルカービングでのチャレンジが良いですね” (^_^)

その為にはターン前半の角付けをする際の先行動作、後半のグリップのポジショニングなど、細かな意識で変化が出てくると思います❗️

ぜひ皆さんのこれからの活躍に期待致します(^_^)

越博 Sジャッジ担当

スピードをメインにジャッジングしました。滑走速度が速い方には、ある一定以上の点数をつけましたが、滑走速度だけではなくそれをターン速度につなげられていた方にはさらに高い点数をつけました。逆に丁寧にゆっくりと滑っていた方には、Sジャッジとしては、あまり高い点数をつけませんでした。他のジャッジ(Aジャッジ、Tジャッジ)との違いは、アグレッシブに思い切って滑ってくれた方は速度につながり、ターン速度につなげられる技術を持った方には高得点になったのではないかと思います。

ショートやコブについては、途中で転んでしまったりミスがあったりしたとしても、点数を引くことはしませんでした。速度のなかでターン、コブの処理をしていた方には高い点数をつけました。

これからも滑走速度だけではなく、ターン速度も意識して練習していくと、”速度”という部分に関しては質が上がっていくと思います。またどんな大会でも、どのジャッジでも速度という部分は必ず気にしているので、今後も”速度”という部分を重点的に練習していただければと思います。